因みに、フィッシュ…なんとかは見た目はお茶と同じ、魚の書かれた紙コップに蓋がしてある。
うっすら見える中身が青色以外は、普通の飲み物だ。
青色ってだけで普通じゃないけどね。
少しの好奇心を膨らませた。
「はい、朔月君。お待たせ」
『ん、ありがと』
取り合えずフィッシュなんとかを渡すとすんなり受け取る朔月君。
飲むかな、と見ていたらピタリと動きを止めた。
『…なんか、青くない…?慎二、何買ってきた?』
「……バレたか」
アハッ、と笑うと朔月君はニヤッとして俺からお茶を奪い取った。
『慎二君。そんなに楽しみだったんなら君が飲みなよ。ホラ』
グイッとフィッシュなんとかを押し付けられ、抵抗出来ずにそれを飲む。
「………」
『…ど?』
「……ブルーハワイ」
『あぁ、あのかき氷の?』
味はブルーハワイに炭酸を入れたような、そんな味。
美味しくなければ、面白みもない味だな。
実際、そんなもんか。
『かして』
「……え?」
『いや、俺も飲みたいから。かして?』
「えっ!」
俺が目を見開くとズイッと手を前に出してきた朔月君。
『ちょっとだけだから』
「いや…そういう問題じゃ…」
『?、じゃ、頂戴』
………。
か、関節キ……いや、皆まで言うまい。
この際、運が良かったとしとこう。
断ったら勿体無いし。
「どうぞっ!」
『?お、おう』
朔月君にしっかり持たせる。
しっかり味わってね。