美味しく食事をし、片付けをしていると呼び鈴がなる

「くーちゃん、でて~!」

_はーい。

応答をしてから急いで手を洗い、水分を拭うと
パタパタと玄関へ向かった

ガラス戸から少し人影が見え、少し急ぎ足になった。



カチャ、

ドアを開けるとそこには男の人が立っている。

「ど、どちら様でしょうか・・・?」

パチリと噛み合った視線に思わずどもってしまう。

整った顔立ちにふちどられるテラコッタカラーのふわりとした髪
その間から覗かれる綺麗な琥珀色の飴
口元は手で隠されて見えないが。
見下ろされている時点で、大人っぽさが伝わってくる

・・・う~ん。このへんで見ない顔だなぁ、なんて観察

「・・・・あの、」
「!は、はい?!」
見つめすぎちゃったのか、少し困ったように顔を歪める彼
あわあわとする私を制するように落ち着いて、と音を紡ぐ

少し落ち着いた私に尋ねる、


__こちらって、

そう開かれた口は、後ろから来たおばさんによって封じられる。

「サクくん、?!サクくんよね!!ようこそ、我が家へ。」

「あ、よろしくお願いいます。あの、お名前は・・-」

「美里よ、でこっちがくるみ、」
ニコニコと話すサクさんとおばさんに私は取り残される。