そうして到着したカラオケボックス。
予め聞いていた部屋の前に立つと、中から大きな笑い声が聞こえてきた。

「結構集まってるみたいだな」
「そうね。なんだかんだでみんなヒマなのよね」

くすっと笑って部屋のドアを開けた。

その瞬間、目に飛び込んできたものに私の身体は固まってしまった。

「え・・・・・なんで・・・・・」

私の呟きに、後ろにいた景が部屋の中を覗きこんだ。

「どうした?沙羅―――っ!!」

景も驚いたように言葉を詰まらせた。

「ひさしぶり」

私たちの視線の先にいた人物がそう言った。


ここにいるはずのない人物。


その人物に景が問いかけた。


「どうしてお前がここいる?



         ・・・・・・・田宮」





部屋のソファの中央に東吾がいた。