真夏の暑さの中でも変わらずテニス部の練習は行われており、その日もいつもの様に夕方まで部活をしていた。
「じゃあね、景。また明日」
「あぁ、またな」
家の前で景と別れ、いつもの習慣で自宅のポストを覗くと、1通のエアメールが目に入った。
(もしかして・・・東吾?!)
今まで東吾から連絡があった事は1度もない。
それは私からも同じで。
慌てて差出人を確認すればやはり東吾だった。
私は嬉しさと、期待と、少しの不安。
そんなものが入り混じり、一刻も早く読みたくて自分の部屋までダッシュで駆け上がった。
ベットにカバンを放り投げ、一旦手紙を机に置き、私は姿勢よくイスに座った。
(なんだか・・・緊張してきた・・・)
私は大きく深呼吸をしてから、その手紙の封を切った。
目に飛び込んできたのは懐かしい東吾の字。
決して上手いとは言えない字。
だけど、男の子らしい力強いその文字を見ただけで私は胸がいっぱいになった。
きっと練習の合間に私の事を思い出しながら書いてくれたに違いない。
そう思うだけで嬉しくて泣きそうになった。
(はぁ・・・泣いてる場合じゃない。何が書いてあるか読まなくちゃ)
私は目をごしごしと擦って手紙に目を通した。
そこには東吾の日常生活について書いてあった。
思っていた通りにテニス漬けの毎日の様だった。
それでも徐々に友達と呼べる仲間が出来たと書いてあった。
私は、中学の時の様に人の輪の中心で笑ってる東吾の姿を思い出し、くすっと笑った。
そして読み進めるうちにふと疑問に思った。
東吾はわざわざ近況報告の為に手紙を書いたのだろうか。
東吾が向こうへ行ってもう4ヶ月経つ。
その間に何の連絡も無かった。
それなのに、何故今わざわざこんな手紙を?
怪訝に思っていた私は、手紙の中の『P.S』の後の文章を読んでこの手紙の意味を知った。
『 P.S
沙羅に会いたい
』
「東吾っ!」
その文章を読んだ瞬間、私は手紙を抱きしめた。
東吾の言いたかった事はこれだったんだ。
東吾はこの一言を
ずっと・・・
ずっと我慢してたのかもしれない。
だけど、我慢しきれず思わず手紙を書いてしまったのだろう。
私は距離を埋めるように
東吾に想いが届くように
ずっと
手紙を抱きしめた。
「じゃあね、景。また明日」
「あぁ、またな」
家の前で景と別れ、いつもの習慣で自宅のポストを覗くと、1通のエアメールが目に入った。
(もしかして・・・東吾?!)
今まで東吾から連絡があった事は1度もない。
それは私からも同じで。
慌てて差出人を確認すればやはり東吾だった。
私は嬉しさと、期待と、少しの不安。
そんなものが入り混じり、一刻も早く読みたくて自分の部屋までダッシュで駆け上がった。
ベットにカバンを放り投げ、一旦手紙を机に置き、私は姿勢よくイスに座った。
(なんだか・・・緊張してきた・・・)
私は大きく深呼吸をしてから、その手紙の封を切った。
目に飛び込んできたのは懐かしい東吾の字。
決して上手いとは言えない字。
だけど、男の子らしい力強いその文字を見ただけで私は胸がいっぱいになった。
きっと練習の合間に私の事を思い出しながら書いてくれたに違いない。
そう思うだけで嬉しくて泣きそうになった。
(はぁ・・・泣いてる場合じゃない。何が書いてあるか読まなくちゃ)
私は目をごしごしと擦って手紙に目を通した。
そこには東吾の日常生活について書いてあった。
思っていた通りにテニス漬けの毎日の様だった。
それでも徐々に友達と呼べる仲間が出来たと書いてあった。
私は、中学の時の様に人の輪の中心で笑ってる東吾の姿を思い出し、くすっと笑った。
そして読み進めるうちにふと疑問に思った。
東吾はわざわざ近況報告の為に手紙を書いたのだろうか。
東吾が向こうへ行ってもう4ヶ月経つ。
その間に何の連絡も無かった。
それなのに、何故今わざわざこんな手紙を?
怪訝に思っていた私は、手紙の中の『P.S』の後の文章を読んでこの手紙の意味を知った。
『 P.S
沙羅に会いたい
』
「東吾っ!」
その文章を読んだ瞬間、私は手紙を抱きしめた。
東吾の言いたかった事はこれだったんだ。
東吾はこの一言を
ずっと・・・
ずっと我慢してたのかもしれない。
だけど、我慢しきれず思わず手紙を書いてしまったのだろう。
私は距離を埋めるように
東吾に想いが届くように
ずっと
手紙を抱きしめた。