エアメール

パコーン

スコーン


ボールがスィートスポットに入った気持ちのいい音がコートに響いていた。

私は給水所でドリンクを作る手を止めて空を見上げた。
雲ひとつない綺麗な五月晴れを見て思い出すのはあいつの笑顔。

(あ・・・東吾の空だな・・・・)

そんな事を思いながら今は遠い地にいるあいつに思いを馳せる。
きっとあいつもこんな青空の下で黄色いボールを追いかけてるはず。

(頑張ってる?東吾)

青空に向かって問いかけ、私は出来上がったドリンクを抱えてテニスコートへと向かった。