(『ごめん』って・・・なによ・・・)

田宮の言葉の意味を考えた。

田宮の『ごめん』の意味。
それは私の想いに対する謝罪なんだと悟った。
やはり私の呟きが田宮にも聞こえてしまっていたらしい。

「告白なんて・・・するつもりなかったのに・・・」

これで普通のクラスメートとして田宮と接する事も出来ないと思った。
想いだけをずるずるひきずって、田宮と毎日顔を合わすのかと思うと、たまらない気がした。

「だから・・・・いやだったのに・・・」

私は教室にぽつんとひとり立ち尽くし、
自分の思いもよらなかった告白に笑いながら

泣いた。


胸に秘めておくつもりだった私の初恋は、こうして本人に伝わってしまった。

想いは伝わっても、それが届くことは



なかった。