由香の指摘は図星だった。
昨日、田宮にデートに誘われてから、私の頭の中はその事で一杯になっていた。
でもそれが煩わしいとか思わなくて、むしろわくわくしていた自分がいた。
どこへ行こうか、いろいろ思い悩んでいる間も面倒とも思わず、ずっと考えて結局どこがいいのか分からなくなってしまい、現在に至ってた。
由香に私の心の中を覗かれた気がして、黙って俯いていると、ずっと私達のやりとりを聞いていた麻衣が口を開いた。
「沙羅、好きなら恥ずかしいとか思わないで素直にならないと後悔するよ?」
「べっ・・・・・べつに私、あいつの事好きとか・・まだそんなんじゃなくて・・・」
「『まだ』ねぇ」
慌てて言い募った私を由香の声が遮った。
私は自分で墓穴を掘ってしまったようだ。
ちょうどその時、休み時間の終わりを告げるチャイムが鳴った。
「ま、素直な沙羅なんて気持ち悪いけど、麻衣の言う通りだと思うよ」
何やら失礼な事を由香は言って自分の席へと戻って行った。
昨日、田宮にデートに誘われてから、私の頭の中はその事で一杯になっていた。
でもそれが煩わしいとか思わなくて、むしろわくわくしていた自分がいた。
どこへ行こうか、いろいろ思い悩んでいる間も面倒とも思わず、ずっと考えて結局どこがいいのか分からなくなってしまい、現在に至ってた。
由香に私の心の中を覗かれた気がして、黙って俯いていると、ずっと私達のやりとりを聞いていた麻衣が口を開いた。
「沙羅、好きなら恥ずかしいとか思わないで素直にならないと後悔するよ?」
「べっ・・・・・べつに私、あいつの事好きとか・・まだそんなんじゃなくて・・・」
「『まだ』ねぇ」
慌てて言い募った私を由香の声が遮った。
私は自分で墓穴を掘ってしまったようだ。
ちょうどその時、休み時間の終わりを告げるチャイムが鳴った。
「ま、素直な沙羅なんて気持ち悪いけど、麻衣の言う通りだと思うよ」
何やら失礼な事を由香は言って自分の席へと戻って行った。