「な……何をするんだ!」

私は道に這いつくばり、車の破片を探しはじめた。
勝俣はしりもちをついたまま呆気にとられている。

「うふふ……これでいいや」

ウィンカーライトの破片を右手に持つ。
先端が鋭く尖っていてまるでナイフのようだ。

「おっおい!君……何を!?」

勝俣は震えた声で私に話しかけた。
その震えた声も私にとっては狂気を駆り立てるものに過ぎなかった。