それから俺と有紗は前より仲が良くなった。

メールの回数も増えたし、何より有紗がよく笑うようになった。

俺はそんな些細なことでも幸せに思えた。

「慎~良かったな!有紗さんと仲良くなれて!」

雅明が俺の肩を叩きながら言った。

「おう。だけど、俺のこと絶対男として見てねえよ・・・有紗は」

「そうか~?まあいいじゃん♪」

「いいじゃんって・・・」

本気で人を好きになって幸せになったり悩んだり・・・。

すべてが初めての思いだ。


「授業始めるぞ~」

担任の声が教室に響く。

俺は席についた。