それからすぐに風邪は治り、澪王たちの新曲が発売された。



久しぶりに着る制服。



怖いものなんてないけど、周りの反応はどうなんだろう。



またイジメられたって、あたしは負けない。



キッチンには澪王の姿。



なんか薬飲んでる…。



「それ、なに?どっか悪いの?」

「生まれつきの持病がな」



えっ…。



澪王って病気だったの…?



「澪王さん、二日酔いの薬でしょ」

「バレてんのか!!メシ食わないで飲むだけ飲んだら久しぶりに吐いた~。気持ちわりぃ~…」



心配して損した。



あたし、こんなヤツのどこが好きなんだろ…。



「酒臭い…」

「おっ!?制服じゃん」

「女子高生だもん」

「似合ってんぞ」



顔が熱い…。



そんな優しそうな顔で言わないでよ…。



「なんかあったら話くらい聞いてやる」

「なんもねぇよ。イジメ好きの下等生物なんか初めから相手にしてないし」

「お前、その口の悪さはどうにかなんねぇの…?」



なんねぇよ。