また眠って、勝手に目が覚めたのが夜。



リビングに行くと、ユウリがひとりでテレビを見ていた。



「具合どう?」

「熱下がったと思う」

「よかった~…。寝てたから起こすのやめたんだ。澪王さんが作ってったお粥あるけど食べる?」

「お粥嫌い…」



そう言ったあたしに、ユウリはお粥をアレンジしてくれた。



トマト味のリゾットっぽいお粥…。



「おいしい」

「薬飲んで寝るといいよ。きっとすぐよくなる」

「澪王のとこで寝る…」

「好きなんだね、澪王さんのこと」

「…………」

「こんなに他人に懐いたシュリ、初めて見たよ。僕は賛成だけど」

「澪王はあたしなんか相手にしないもん…」

「でも好きなんでしょ?」

「好き…。たぶん、すごく好き」

「ははっ!!こんなシュリ、見たことないよ。シュリなりに頑張りな」

「ありがとう、ユウリ」



まだ体は熱い。



体調も万全ではないけど、気分は最高にいい気がする。



あたし、頑張る。