ユウリが描く未来には、リンリンは必要で。



離れることによって、ふたりの関係がどうなるのかはわからない。



だからユウリは悩んでいるんだと思う。



「今まで、僕はシュリを守ってきたつもりだった。そばにいて、何かあったら支えて…」

「ん」

「僕がいなくても、シュリは大丈夫かな…?」



それは大丈夫だろと、言おうと思った。



パタパタと聞こえた足音。



「ふざけんな!!あたしはもう、ユウリに守ってもらわなくても平気だから!!」

「シュリっ…」

「今まで…あたしはユウリのお荷物だったの…。それは自分でもわかってる!!だからこれからは…あたしがユウリの力になるの…。どこに行ったって、ユウリはあたしのお兄ちゃんだもん!!」


ポタポタ流れる涙は、悲しくて流してるわけじゃない。



シュリのユウリに対する、感謝の気持ち。



「リンリンのことだって…あたしがそばにいる…。リンリンが悲しくならないように、なんでも話聞くしっ!!だから…ユウリは…前に進んでいいんだよっ!!」



大人になったな、ふたりとも…。