疲れたな…。



頑張り疲れた…。



車の中は無言だった。



「お疲れ、レイさん」

「明日は朝からだ。迎えに来る前に電話する」

「うん、バイバイ」

「シュリ!!」

「ん?」

「なんかあったら俺に言え。俺はお前を守る役目がある」

「…………うん。ありがとう、レイさん!!」



気分が軽くなった。



その足で向かった家。



「ただいま!!」

「おかえり」

「澪王、ギュウ~…ってして…?」

「どうした?来な?」



抱きしめられた腕の中。



あたしの大好きな澪王の匂い。



「なんかね、今一緒に仕事してるレオンってモデルがいるんだけど、ソイツになにげに口説かれてるの…」

「はぁ!?レオンって…ハーフの?この前テレビ出てた?」

「テレビは知らないけど、そのレオン…。マジで…殺してやりたいくらい鬱陶しいよ…」

「何もされてねぇ?」

「うん、大丈夫…」



そのまま軽々と抱っこされて、行き先はお風呂。