今はそういうの、いらない。



あたしと澪王の平和な日常が壊れるようなことは、本当にいらない。



あたしに関わらないで…。



あたしと澪王の邪魔しないで…。



「シュリ?どうかしたか?顔色が悪いぞ」

「なんでもないよ、レイさん。これ終わったらすぐおうちに帰る…」

「あぁ…」



レイさんにも心配かけちゃダメ。



いつも迷惑ばかりのあたしなのに。



「どうしたの?なんだか今日は不調かな…?」



カメラマンにそう言われた。



ダメだよ、こんなんじゃ…。




ニヤニヤ笑ってるレオンが視界に入り、なんだか腹が立ってきた。



「不調?そんなわけない。あたしを世界一、可愛く撮ってね?」

「さすがシュリちゃん!!」



怖くなんかない。



あたしは、レオンなんかに負けないんだから。



久しぶりに燃えてきたよ。



しばらくして終わった撮影。



「お疲れさまでした。また、次の撮影で」



それだけ言ってレイさんと現場を後にした。