指定されたのは澪王の実家。



確かにいちばん安心できる場所…。



真王さんにも最近会ってないし。



一緒にユウリも着いてきてくれた。



「久しぶりね、シュリちゃん、ユウちゃん」

「「ママ~!!」」

「澪王がバカやったみたいで、心配してたの。大丈夫?」

「大丈夫じゃない。マジでムカつくから殴ってやるの」

「そうしなさい。ボッコボコにしたって構わないわよ」



ニコニコのアンナママにハグ。



相変わらずいい匂いがして、柔らかくて。



なんだかホッとした…。



「澪王は?」

「まだみたい。家までマスコミつれて来たらあたしが怒るから、必死に逃げてるんじゃないかしら?」



早く会いたい。



すぐに会いたい…。



そんな思いが通じたのか、バタバタとリビングに駆け込んで来た澪王。



「シュリ!!」

「あっ…うぅぅぅぅ~…」

「ごめんな?ごめん、ごめん…」



泣く予定ではなかったのに、澪王の顔見たら涙が溢れだして止まらなくなった。