小さいからってバカにされるのはもうイヤ。



あたしってブランドになるの。



誰にもなにも言われないくらい、大きな存在になりたい。



「そういえばさっきのインタビュー、暴走しなくて安心した」

「あたしの好きな人の話なんて聞いて、何が楽しいのかわかんない」

「さっきの雑誌はティーン向けだからな。女子高生はお前の色恋沙汰に興味津々だ」

「アホかっての。あたしは他人の恋なんか全く興味ないね」

「お前、同年代の友達いないしな」

「いるもん。リンリンは友達」

「兄貴の彼女だろ」



レイさんとこんな風に恋の話ができてよかった。



コクられた時はどうなるかと思ったけど。



そんなあたし、いつもは単独なのに、今日は初めての男相手。



「初めまして、シュリです」

「噂の天使だ」

「人間ですから」

「俺のことは知ってる?ユウリとは何度か一緒に仕事したけど」



知ってる。



ユウリの載った雑誌なんかはなにげにチェックしてるし。



その中でも目を引く男。