歌うことが好きな澪王。



コレ以外、澪王が没頭してるものはない。



澪王から声を奪ったら、どうなっちゃうんだろう…。



それから澪王はお酒もタバコも絶っていた。



数日後に病院に行った澪王を家で待ち、戻ってきた時の笑顔にホッとして。



「手術とかいらんらしい」

「そうなの!?よかった…」

「最悪な時に叫びすぎたからだとよ。しばらく歌う仕事ねぇし。すぐ治ることを祈る」



一気にカラダの力が抜けた。



自分のことよりもドキドキしていたのかと、なんだか変な気分。



「当分酒は飲まない予定で」

「それがいいね。あたしも仕事頑張ろ~」

「その荷物は?」

「ちょっと海外に行ってくる~」

「は!?」

「明日から1週間いないから。デザイナーがどうしてもって言うの」

「明日から…?」

「あたしがいない間、浮気なんかしてみろよ?ぶっ殺すぞ~!!」

「浮気はしねぇけど…レイとふたりで…?」



当たり前じゃない?



ほかに誰と行くわけ?