確かに山小屋的な離れがあった。



従業員専用とか、本当にスゴすぎ。



今からあたしと澪王のふたりだけ…。



「抱っこ!!」

「ん」

「澪王はもっと飲む?」

「飲む。さっき部屋に頼んどいた」

「あたしも飲む。お水~」

「あいよ」



抱っこしたまま冷蔵庫からペットボトルを出してくれた澪王にしがみつき、そのまま寝室に向かった。



ここも広い部屋…。



何でもあって、普段は誰も住んでないなんてもったいない。



ベッドに降ろしてくれた澪王は早速シャンパン。



「珍しいね、ビール以外のお酒」

「甘い酒は飲めねぇけど、シャンパンとかは好きだな」

「ジュースみたい。おいしい?」

「うまいよ」



あたしはお水でいいや。



お酒なんて飲みたいとも思わないし。



「注いであげようか?」

「グラスいらね」



ボトルでそのままゴクゴク飲む澪王。



ワイルドだ…。



「なんか部屋暑いね」

「そうか?」

「うん、何気に汗かいてるもん」

「は!?」



空調のせい?