ユウリが置いてったシュリを仕方なく抱き上げた。



小さくて軽い体は、まさにガキ。



シュリの部屋のドアが開いてるのは、ユウリが開けた証拠。



ここまで気が回るなら、ぜひこのチビを運んでもらいたかったよ。



静かにベッドに寝かせたら、首に絡みついてきた腕がギュッと俺を絞めた。



「オイ、コラ。離せ」

「ヤ…」



見かけに寄らず力が強い。



全く離す気がないのか、その力は更に強まった。



「シュリ、離せって」

「一緒…寝る…」

「バカか。俺はガキと寝る趣味はねぇ」

「子どもじゃないもん…」

「起きてんじゃねぇか。離さねぇなら…」

「きゃははははっ!!くすぐったいっ!!」



くすぐったら笑った。



シュリが笑った…。



離れた腕に安心したのもつかの間、笑うシュリに胸がギュッとなった。



キレイすぎて見とれる。



「意地悪…」

「お前、笑ってた方がいいぞ」

「えっ?」

「大丈夫じゃん、シュリは笑える」

「あっ…」

「早く寝ろよ、ガキ」



なんだ、コレ。