【シュリ】



怖い。



澪王が怖い…。



誘ったのはあたし。



だけど怖い。



こんなに攻撃的な澪王は知らない。



首にキスされると背中がゾワッとする。



体が動かなくて、心臓がバクバク。



待ってって言ったのに。



「あぅっ…」



カプッと肩を甘噛みされて変な声が出た。



待って、待って、待って。



「お願っ…待って!!」

「ムリ。都合良すぎ」



あたしが誘った。



あたしが悪い。



「イヤッ!!ヤダぁ~…」

「泣くなって言っただろ…」

「ごめんっ…」



怖かった…。



どんどん先に進んじゃう澪王に、怖いと思った。



フワッと抱きしめられて、澪王にしがみついて泣いた。



「俺の気持ちがわかったか」

「わかった…。エッチしたいんだね…」

「そうじゃねぇっつーの…」

「あたしの気持ち、無視しないで…」

「俺の思いもな」

「ごめんなさい…」



わかったよ。



澪王が我慢してるんだって。