「……うん。やっぱりサチちゃん、おもしろいなぁ」

「え、あ、ありがとうございます」



含みのある笑みを向けながら言われて、思わずたどたどしくお礼の言葉を述べる。

すると不意に、鎌田先輩の右手が、私の首筋に伸びてきた。



「……ッ、」

「ねぇ、サチちゃん」



にこり、目の前で微笑まれる。

首に手をかけられ若干彼に引き寄せられている格好の私は、ドギマギしながら「な、なんですか?」と呟いた。

また、彼の笑みが深くなって。



「サチちゃん、俺のことすきでしょう?」

「……!」



あまりにも自然に言われたそのひとことに、思わず目を見開いた。

少し遅れて、どくどくと、早鐘のような自分の鼓動を感じる。

かあっと、顔に熱が集まる。