そんなとき 私は 学校で
 いじめを受けるようになった。

 「がり勉」 みんなから バカにされた。

 したくてしてるんじゃないのに。

 成績が悪いせいで殴られて出来た
 大きなアザ。

 「虐待?」
 「レイプされたらしいよ」
 
 みんな 口々に 私の悪口を言う。

 学校での 冷たい視線。
 
 日に日にエスカレートする いじめ。

 学校に行くと 水をかけられるのは
 あたりまえ。蹴られる、殴られるも
 あたりまえ。 

 限界だった。

 一番頼りたくない。
 一番打ち明けたくない。
 でも きっと本当は 一番 私を
 大切に思ってくれてる。
 
 そう 信じて お母さんに話しをした。

 現実は甘くない。 

 あんたが馬鹿だから とろいから
 いじめられるのよ。
 悩む暇があるなら 勉強して
 見返しなさい。
 
 と 笑いながら ゆわれた。

 部屋に戻り 私は ふっ と 笑った。
 
 そうだよね。そうだよね。
 私は勉強だけして 有名な学校に
 進学さえ してくれれば
 お母さんは 私なんか 
 いじめられようが なにされようが
 関係ないんだもんね。

 頬をしずかに 涙がつたった。