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次の日。珍しく私は目覚ましをかけずに起きて、日課になっている金魚に朝ごはんをあげた。

そして、自分もトーストと目玉焼きを作って食べて。食器を洗い終わった頃に、ピンポーンと家のインターホンが鳴る。

ガチャッと玄関を開けると、紗香がニコニコとしながら立っていた。


「いらっしゃい」

「なんかすずにそう言われるとヘンな感じだね。お邪魔しまーす」


脱いだサンダルを紗香は綺麗に並べて、とりあえず私の部屋へと案内した。

紗香を家に招いたのはこれがはじめて。そもそも元から友達を家に連れてくるタイプじゃなかったから。


「わあ、すずの部屋可愛い!しかも片付いてる」

「紗香が来るから片したんだよ」

だからクローゼットは開けちゃダメだよと最初に言っておいた。


「なにか飲む?」

「うん。あ、私ドーナツ買ってきたんだ!一緒に食べよう」

箱にはふたりでは食べきれない量が入っていて、紗香のことだからきっと家族のぶんまで買ってきてくれたんだろう。