「ん~…暑い…」
「暑いねー、アイスでも食べて帰る?」
「うん!」
「倉沢は?」
「シン?今日は何も言ってこないから何も無いんだと思う」
「ならいいね。ていうか礼奈のお母さんって、
本当に何でも倉沢に任せてるんだね」
「何、急に?」
「朝起こすのも、学校に送るのも、弁当届けるのも、
帰りに送るのも倉沢でしょ?」
「うん。家お隣だしね。お母さん面倒臭がりだから」
シンはあたしと違って昔からしっかりしてるから、
お母さんもお父さんもシンに頼りっぱなし。
それでもシンは、嫌な顔ひとつしないであたしの傍に居てくれる。