「俺、眞﨑さんの事が…」

「こいつに何か用?」


後ろからシンの声、と思ったら、
あたしの身体にシンの腕が巻き付いていた。

これは俗に言う、"抱き締められてる"というやつ?


「え…、っと」


シンが現れた途端、男の子は委縮してしまった。


「あれ?シンに用があるんじゃないの?」

「あの、えっと…」

「へえ。俺に用なら教室で俺に言えばいいよ。

同じクラスなんだから。な?」


声色的にきっとシンは笑顔なのに、
男の子は怯えたように青ざめてしまう。


「しっ、失礼しました…!」


遂には逃げ出してしまった。