「警察呼んだら許さない!」
男が叫んだ瞬間━━━━━━━━━、
━━━━━━ズルッ!
拓也くんの体が、後ろに倒れた。
それに揃い、拓也くんの上に男も倒れる。
拓也くんは、床に散らばった服で、足を滑らせたのだろう━━━━━。
包丁が拓也くんに向いたまま、男が拓也くんの上に倒れた…………。
ってことは……包丁は………
━━━━━━━━━グチュッ━━━、
「……うっ……………………」
━━━━━━━…………
周りの音が……………聞こえない………。
わずかに聞こえたうめき声は……………
あたしの知ってる人のものだった━━━……
……………拓也くんの目が見開く。
拓也くんに乗っかった男が……ニタァ。
口角を上げた………………。