「…………警察に………通報したのか……」
「いぃや、まだだけど、どうせ捕まるぜ?おっさん。」
「……………警察には行きたくねぇ!」
「だったらこんなことすんじゃねぇ!バカじゃねーの!?」
……………なんだか………
今日の拓也くんは、いつもの優しさで溢れる拓也くんじゃない……。
━━━━………真斗に似てる、強い男の人だ。
「………俺を捕まえる気なら…………
まずお前から殺してやる!」
男が、台所の包丁を手に取った。
拓也くんは、あたしに背中を向けて、あたしをかばう。
男が、狂ったように包丁を拓也くんに向け走ってきた。
「きゃーーーーーーっ!」
━━━━━━━━━スッ、
拓也くんは、横に避ける。
男は、拓也くんを睨み付け、また拓也くんに飛び込んでいった━━━━━………。