真っ黒な服を着た男から、押し倒される。
「………いやっ……………やめてっ……!」
男が、あたしの制服のボタンを取ろうと、
胸に手を伸ばしてくる。
あたしは足掻いた。
足で男を容赦なく蹴り、
身を捻らせて男の手を避けた。
「……………フンッ………フンッ……」
男は、興奮したように鼻で荒い息をする。
その息が、あたしの頬にかかる。
男は、いつまでも抵抗するあたしに、
だんだん腹が立ってきているようだった。
でも、あたしも抵抗をやめない!
やめたら、最期だ。
あたしは必死で足掻いた。
叫び声は、恐怖のせいで出なかった。