「す…きです?」

「へ?」

紀恵が突然発したその一言に思わず間抜けな言葉がでる。

紀恵は今あたしの携帯で春樹くんとのメールのやり取りを見ている…

……!まさかっ!

…と思った時にはもう遅かった。

「告白…したんだね。」

予想していた事とは裏腹に、紀恵は

にっこり微笑んだ。

「??」

よく意味がわかっていないあたしに対して、紀恵は言葉を続けた。

「よく頑張ったじゃん!わかりにくいけど。」

「……ん…ありがと。」

また泣きそうになったあたしは、そっけなく紀恵に返した。

「……え?…おれも?」

だから、紀恵が発したその一言に、あたしは気づく事が出来なかった。

そして、紀恵が怪しげに笑ったその事にも