間もなくして二人は食卓に辿り着くと、椅子に座った。

「──揃ったね、始めようか。
俺が思うに、役割を分担した方がいいと思うんだよね?
白雪姫は家事全般が中心になるだろうけど、俺等7人は“買い出し班”と“探索班”にでもわかれようか?」

 話を切り出したのは雄大先輩だ。相変わらずというか、頼りになるまとめ役だ。

「と言っても、班は交互に交代になるだろうけど。買い出しの場合は帰ったらお風呂を沸かしたり白雪姫の手伝いがあるだろうし、探索の場合は猟や釣りも兼ねるだろうけど。
3人と4人でわかれようか?」

「……それなら、探索の方は悠里が居た方がいいよね。何かと下調べに出かけてくれてるみたいだし?」

 雄大の提案に、祥一郎が言葉を付け加えた。

「…えっ、祥一郎先輩なんで知ってるんですか?」

 小さな悠里が食卓の上で驚いたように首を傾げた。

「だって、夜な夜な外に出かけてたでしょ?」

 祥一郎は悠里を見ながら微笑んだ。

(だからちょこちょこ居なかったんだ…)

 じっと姫香は悠里を見つめた。
悠里はバツが悪そうに笑っている。

「…ここはさ、平等にじゃんけんで決めよっかー?」

 祥一郎がそう言った途端、その場の空気が張り詰めた。