「何か、不思議だな。今日さっきオープンしたばかりの大人気デパートの中なのに、こんな場所があるなんて。まるで、異次元みたいだ。」

カイトが言った。

「い、異次元‥?!」

二人は、隠れたというよりも、どこか違う世界へ来てしまった感じがする。

周りは真っ暗で、どこからか、不思議なハーモニーの音が聞こえてくる。

怖くなってきたカナが、小刻みに体を震わせながら言った。

「そんな、異次元だなんてさ。は、早く違うお店見に行こうよ!」