帰り道…

「あ、あのさ」

「はい!」

2人の間に流れていた、重い沈黙を破ったのは、龍太郎さんだった。

「明日さ、絶対部活見学しに来いよ?」

「?」

「俺、誰よりも目立って、美玲をもっと野球好きにさせるから」

「はい!
楽しみにしてます!」

「あと、俺のことは、部活以外、呼び捨てでいいから」

「え!?」

「つーか、今試しに呼んでみろよ」

「はい?」

「龍太郎。
…さん、ハイ!」

「わ、龍太郎!」

「もう1回」

「……龍太郎…」

「はは…超かわいーな」

「もう、からかわないで下さいよ〜」

「あはははは…ごめんごめん」

話しかけてくれた龍太郎…
のおかげで、
少し距離を縮められた気がする。

ありがとう