彼らはそれだけ言い残して、
キョトンとしている亜美を残して去って行ってしまった。
亜美はなんだか気になって、
さっきの男性を追いかけようと思ったが、
曲がり角を曲がった長い廊下の先には、何の人影もなかった…
「ただいまー…」
図書館で宿題をやってきたからか、亜美はすごく疲れている。
「亜美ー、ちょうど今ご飯なの。食べよー♪」
「はーい。今日は疲れたからご飯たべたら寝るわー…」
夕飯をたべ終わり、お風呂をでた亜美は、
ベッドの中で今日の図書館での出来事を思い出していた。
なんだろう、また後ほどって、どういうこと?
なんで見知らぬ男性が私の名前を知っているのか、少し気味悪く思う。
なんか怖いな。
そんなことを考えているうちに、亜美は眠りについた。
…
「ん…
あれ?まだこんな時間…??」
時計をみると、まだ午前3時。
やった!!まだ寝れる♪
そう思ってまた寝ようと思った瞬間…
ガチャ。
玄関が開く音がした。
「…え?」
家の中はしんと静まり返っている。
「誰かいるの?」
返答はない。
トントントントン…
階段を上がる音。
「!?!?」
みんな寝てるはずなのに。
一瞬にして身体がこわばる。
トントントントン…
足音はどんどん近づいてくる。
どうやら侵入者は2人のようだ。
そして足音は私の部屋のまえで止まった。
ゆっくりとドアが開かれた。
「え…」
そこにいたのは、今日図書館であった、スーツの男性。
男性は無表情のまま、ゆっくりと近づいてくる。
恐怖のあまり声もでない。
「亜美さん、それでは。」
男性の一言で、
亜美の瞼は急に重くなった。
そしてそのまま、亜美は眠りについた。
………
「亜美さん、どうなんでしょうね?」
「いや、亜美さんならやってくれるでしょう。」
「どーだっていいだろ。
こうなった俺たちにはあいつがどうなろうと関係ねーよ。
どーせ一生このままなんだろ。」
男たちの会話がなんとなく耳に入ってきた。
「あれ……??
ここどこ?」