ICUという箱の中、私は一人。 頭に浮かぶ、死にたいの文字。 生きて、何の意味があるの。 オバサンが入ってきた。 泣き腫らした瞼が痛々しい。 繋がれた私を見て、また泣いた。 死のうとした事を怒っているようだった。 殺して。 呟いた言葉。 目を見開いたオバサンが震えだした。 静かな空間。 パァン、と小気味いい音が響く。 反射的に手を頬に当てる。 ジクジク痛む。 オバサンの手も赤くなっていた。 どうして。どうして。