「ひぐち君、最近誰かの恨み買ったりとかしてなかった?」


「そんなん知らない。和樹だって弱いわけじゃないんだから、自分でなんとかするだろ。」



まぁ、それはそうなんだろうけどさ。



でも、気になるじゃん?

血でてたの、ちゃんと手当したのかなあの子。



「明日から、ちょっと見ておいてね。また怪我が増えるようなら事情を聞きたいしね。」


「おー。なんかあるようならそれとなく聞いてみるわ。」



そう言ってくれるとありがたいね。



「てかさ、センセーっていろいろ気にしすぎじゃね?

たぶん、和樹の傷も特になにか大ごとがあってできたもんじゃないだろうし、心配いらないと思うけど。」



「それはそうなんだけどさー。やっぱりあんまり口出すのはウザイよね…いやね、少しは控えようと思ってるんだけど、気になるものは気になるんだよねー…」



「気にしてもらえるのはあいつも嬉しいと思うよ。でも、全部が全部聞いて欲しいこととは限らないじゃん?」