「和樹!言うなよ!言うなって言っただろうが!!」


「ってことは本当に…」


「いや、ちげぇ!泣いてなんかないからな!誰がそんな…」


「ツバサ、おれもちょこっと泣いたから気にしないで。寂しいよねぇ普通に考えて。だって、センセーに会えなくなるんでしょ?そんなのおれ無理なんだけどー」


ひぐち君…!
そんな嬉しいこと言うなよ!
あたしも、泣きそう!



「武藤も泣いた?」

「な、泣いてねぇ。泣くわけねぇだろ」

「泣いたんだねぇ」

「泣いてねぇってば!!」



あたしは、「先生に会えてよかった」とか「会えなくなるのが寂しい」とか、そんなことを言ってもらえる先生であったのだろうか?

あたしはただがむしゃらに、あたしの言いたいことを彼らに押し付けていただけじゃないのだろうか?


今のあたしがあるのは、全部この子たちがあたしを受け入れて、一緒に頑張ってくれたからなんだろうな。