ーセンパイは、実華のこと好き…なのかな。
ズキンッ
ってあれ?
何で私が胸を傷める訳?
別にセンパイが誰を好きだろうが私には関係ないし…
「ごめーん、お待たせっ」
「彼氏と何話したの?」
「えへへーハルには教えなーいっ!!てか、そろそろ電車来るしっ急ごっ」
「人の前でイチャイチャしておいてその態度…過去問見せないよ?」
「いいもーんっカバンごと奪ってやるー」
「あ、こら待てっ」
そもそも何となくわかってたしね。
センパイが実華の事、好きな事くらい。
普通、ただの後輩とここまで絡まないし…
「あゆなちゃん?」
「ふぇっ!?」
突然、顔を覗き込まれ思わず間の抜けた声を出してしまう。
「何か今日はボーってしてるね?良かったらコレドーゾ?」
「いちごみるく…」
「疲れた時は甘いもの食べると元気出るんだって。」
「あ、りがとうございます…」
「よしっ、とりあえずアイツ追いかけるぞ。カバンパクられた…」
「えー何で!?」
「過去問見せないって言ったらカバンごと奪ってやるーって言って…」
なんて実華らしい…
「実華、昔から逃げ足だけは速いですからねー。」
「あ、やっぱり?」
「はい。幼稚園の頃とか皆で悪さしてて先生のコラーって言う声が聞こえたら有り得ないくらいダッシュで逃げていっつも実華だけ怒られないんですよね。」
「ははっ!!」
「小学校の時もかけっこでどーしても勝てない子がいて、あの子負けず嫌いでもあるからそれが悔しかったらしくて。で、スッゴい悔しいがるから実華の後ろからワニが追っけてくるって小さい声でつぶやいてたんですよ。そしたら運動会では見事にその子に勝って一等とりましたからねー。」
「それで一等とるアイツって何なの?てか、あゆなちゃんも面白い事、思いつくなっ」
センパイが肩を震わせながら
うずくまっている向こう側で実華が叫んでいた。
「ハルーっあゆなーっ早く来ないと電車行っちゃうよーっ」
「今いくーっ」
「はぁー…ウケた…よし、じゃあ行こうか。」
「はい。あ、センパイっ…さっきの話しはご内密に。実華、もしかしたら自力で勝ったって思ってるかもしれないので…まぁ自力は自力なんですけど。」
「了解。ヒミツ…な?」
ドキッ
”ヒミツ”という言葉にか
センパイの人差し指を立てる仕草にかはわからないけど
私は思わずときめいてしまった。
「こら、いい加減カバン返せっ」
そして、さっきもらったいちごみるくのキャンディが心なしかキラキラと輝いている気がした…
私…センパイの事、好きになったかも…
ーーーーー
「…ってゆーのが、悲しい恋のはじまりはじまりーって訳。」
「へぇー…」
「なんていうか、少女マンガのような内容だね。」
「少女はハッピーエンドだし、あゆなの恋もきっとうまくいくって!!」
「ゆりなー…その励まし、逆に悲しい。てゆーか、携帯光ってるし。」
「わっ!!ホントだっ!!メール来てるっ」
「藤本くんからじゃない?早く見よっ!!」
「待ってー緊張するー…」
カチ…
「あーっまた、みっちゃんは勝手にーっ」
「”お疲れさまー。こちらこそよろしくねー。橋本さんってもっと話しにくい人かと思ってた(笑)是非、今度遊びましょー”だって。良かったね、誤解解けて。」
「えーっ私、話しにくい人って思われてたの?」
メールを勝手に読まれたことはいい訳ね…
「あ、でもそれ…高校の入学式でウチらもおんなじこと言ってた。ね、みっちゃん。」
「うん。」
「な、なんでっ!?」
「や、悪い意味じゃなくて。ゆりな、推薦だったでしょ?ウチらの中学からあの高校の推薦の人なんていなかったからスッゴい偏見持っててさー」
「頭いいから絶対、話し合わないよねーみたいな。」
「そうそう。」
「知らなかった…2人がそんなこと思ってたなんて…」
「それより、メール。返さなくていいの?何ならまた文章、打ってあげようか?」
「や、自分で、うちますっ」
「そんな遠慮しなくてもー」
…ブラックみっちゃん(笑)
そんなやり取りをしてるうちに夜は更けていった。
ズキンッ
ってあれ?
何で私が胸を傷める訳?
別にセンパイが誰を好きだろうが私には関係ないし…
「ごめーん、お待たせっ」
「彼氏と何話したの?」
「えへへーハルには教えなーいっ!!てか、そろそろ電車来るしっ急ごっ」
「人の前でイチャイチャしておいてその態度…過去問見せないよ?」
「いいもーんっカバンごと奪ってやるー」
「あ、こら待てっ」
そもそも何となくわかってたしね。
センパイが実華の事、好きな事くらい。
普通、ただの後輩とここまで絡まないし…
「あゆなちゃん?」
「ふぇっ!?」
突然、顔を覗き込まれ思わず間の抜けた声を出してしまう。
「何か今日はボーってしてるね?良かったらコレドーゾ?」
「いちごみるく…」
「疲れた時は甘いもの食べると元気出るんだって。」
「あ、りがとうございます…」
「よしっ、とりあえずアイツ追いかけるぞ。カバンパクられた…」
「えー何で!?」
「過去問見せないって言ったらカバンごと奪ってやるーって言って…」
なんて実華らしい…
「実華、昔から逃げ足だけは速いですからねー。」
「あ、やっぱり?」
「はい。幼稚園の頃とか皆で悪さしてて先生のコラーって言う声が聞こえたら有り得ないくらいダッシュで逃げていっつも実華だけ怒られないんですよね。」
「ははっ!!」
「小学校の時もかけっこでどーしても勝てない子がいて、あの子負けず嫌いでもあるからそれが悔しかったらしくて。で、スッゴい悔しいがるから実華の後ろからワニが追っけてくるって小さい声でつぶやいてたんですよ。そしたら運動会では見事にその子に勝って一等とりましたからねー。」
「それで一等とるアイツって何なの?てか、あゆなちゃんも面白い事、思いつくなっ」
センパイが肩を震わせながら
うずくまっている向こう側で実華が叫んでいた。
「ハルーっあゆなーっ早く来ないと電車行っちゃうよーっ」
「今いくーっ」
「はぁー…ウケた…よし、じゃあ行こうか。」
「はい。あ、センパイっ…さっきの話しはご内密に。実華、もしかしたら自力で勝ったって思ってるかもしれないので…まぁ自力は自力なんですけど。」
「了解。ヒミツ…な?」
ドキッ
”ヒミツ”という言葉にか
センパイの人差し指を立てる仕草にかはわからないけど
私は思わずときめいてしまった。
「こら、いい加減カバン返せっ」
そして、さっきもらったいちごみるくのキャンディが心なしかキラキラと輝いている気がした…
私…センパイの事、好きになったかも…
ーーーーー
「…ってゆーのが、悲しい恋のはじまりはじまりーって訳。」
「へぇー…」
「なんていうか、少女マンガのような内容だね。」
「少女はハッピーエンドだし、あゆなの恋もきっとうまくいくって!!」
「ゆりなー…その励まし、逆に悲しい。てゆーか、携帯光ってるし。」
「わっ!!ホントだっ!!メール来てるっ」
「藤本くんからじゃない?早く見よっ!!」
「待ってー緊張するー…」
カチ…
「あーっまた、みっちゃんは勝手にーっ」
「”お疲れさまー。こちらこそよろしくねー。橋本さんってもっと話しにくい人かと思ってた(笑)是非、今度遊びましょー”だって。良かったね、誤解解けて。」
「えーっ私、話しにくい人って思われてたの?」
メールを勝手に読まれたことはいい訳ね…
「あ、でもそれ…高校の入学式でウチらもおんなじこと言ってた。ね、みっちゃん。」
「うん。」
「な、なんでっ!?」
「や、悪い意味じゃなくて。ゆりな、推薦だったでしょ?ウチらの中学からあの高校の推薦の人なんていなかったからスッゴい偏見持っててさー」
「頭いいから絶対、話し合わないよねーみたいな。」
「そうそう。」
「知らなかった…2人がそんなこと思ってたなんて…」
「それより、メール。返さなくていいの?何ならまた文章、打ってあげようか?」
「や、自分で、うちますっ」
「そんな遠慮しなくてもー」
…ブラックみっちゃん(笑)
そんなやり取りをしてるうちに夜は更けていった。