ザワ…

「あ。北村さん、おかえりー。」
「ただいまー。ゆりながプリント持ってることに気づいてすっごい焦ったよー…誰かさんはケータイ出ないし。」
「ごめんってば。」
「はは。そーいえば橋本さん出てったけどずいぶん早く戻ってきたね。」
「うん。ここのセンパイに連れてきてもらったんだ。」
「そか。」

藤本くんに返事をしながら席につく。

「はい、静かにー!!委員会はじめるよー。委員長、号令かけて。」
「きりーつ、礼、着席。」
「えー…この委員会の担当になった宮原学園教科担当の柴田かほです。よろしく。それと委員長の…」
「市原の2年、間宮恭介です。」

へー…うちの学校にあんな人いたんだ…
そーいえば上級生の人との絡み、あんまないもんなぁー…

「じゃあ、先生は職員会議あるから間宮くん後はよろしく。」
「はい。」

ガラ…

「じゃあ…えっと、とりあえず活動は基本、市原と宮原の上級生・下級生でグループを組んでするのでそれぞれ4人1組をつくってくださーい。」
「「はぁーい」」

委員長の指示で教室が一気に騒がしくなる。

「あーあ。愛しい藤本くんと離れちゃう、残念…」
「!…あゆ、勝手にアテレコしないでよ。」
「でも、あながち間違ってないんじゃないのー?」
「っ…」
「あゆなちゃん。」

ゆりなとそんなやり取りをしていると、背後から声をかけられる。

「ほのかセンパイ。」
「よかったら一緒に組まない?」
「はい、ぜひ!!」
「よかった。」
「よろしくねー!!私、市ノ瀬柚香ね。」
「北村あゆなです。よろしくお願いします。あ、さっき話したここに連れてきてもらったセンパイがほのかセンパイなんだ。」
「そーだったんですね。あ。橋本ゆりなです。」

私たちは一通り自己紹介を済ませグループ席をつくる。

「2人はどこ出身?ちなみに私はK市でほのかは地元…だったよね。」
「うん。」
「私とゆりなはM町ってとこです。」
「へぇー、地元一緒なんだ。ずっとおんなじ学校?」
「いえ、高校から。」
「けど3年間同じクラスであゆとはもう腐れ縁って感じです。」
「あ。」
「ん?ほのか、どうかした?」
「M町ってどっかで聞いたことあると思ったらハルの地元じゃん。」

え…

“ハル”

その単語を聞いただけで体が反応する。

「」