ヤバイ…!!
私は倉橋さんから目をそらすことが出来なかった。心臓が早鐘を打つ。
逃げなきゃ…!と思うのに、体が動かない。
これが上級クラスの影か。低級クラスとは比べ物にならないくらいの威圧感だ。
全身に鳥肌が立っている。
「鈍感だと思ってたのに、さすがあの女の生まれ変わりね。先生の察しの通りよ。」
倉橋さん…いや、影は不気味に微笑みながら、ゆっくりと私に近づいてくる。
レオ……っ!!
私はギュッと目をつむり、必死にレオの名前を呼んだ。
しかし、それを嘲笑うかのように影は言った。
「無駄よ。彼のことを呼んだって、助けには来ないわ。」
影はギロリと私を睨みつけ、私の前に手をかざした。
「だって、先生はあの女じゃないもの。」
影がそう言うと、急に周りが暗くなり、
私の意識も遠のいていった。