あれ…?うそ…。
「もしかしたら私、無くしちゃったかも…。」
いくら探してもあのお札がない。どうして?
「ああ、もしかしてあの時落としたんじゃないか?学校でオレとぶつかった時に。」
あ、そうかもしれない!
音楽室に影が現れて、お札を見せたら固まって…。
それで、レオに会うため走ってて、レオにぶつかって…。
「ごめんなさい!」
私はジンさんに頭を下げた。顔から血の気が引いた。
あんなに大事なものを私は無くしてしまった。
危機感がないってレオに言われても仕方ないな…。
「ああ、いいよ別に。どうせただの紙クズだし、1から作る手間がかからないから欲しかっただけだから。」
ジンさんは特に怒るわけでもなく笑顔で手を振った。