私は混乱していた。レオに初めて影の話を聞いた時もそうだった。
やっぱり理解出来ない。
今、私の目の前にいる人たちは、私が考えつかないほどの昔に生まれた人。
…信じられないけど、実際、影にも遭遇してるわけだから、事実なんだろうけど。
やっぱり天使って私を悩ますのが好きらしい。
「あはは、そんな難しく考えなくていいよ、理亜ちゃん。オレらは昔からこの姿で変わらないんだし。」
「天使は人間より寿命がとてつもなく長いとでも考えていればいい。」
目をパチクリさせ2人を見比べる私。
そんな私が面白いのかジンさんは楽しそうに見ている。
レオは相変わらず無表情。
「分かった。じゃあ強力なやつを作っとくから、前にあげたお札ちょうだい。」
「頼む。」
レオは私を見て、ジンさんにお札を渡すよう促す。
「あ、うん。」
私は鞄の中に手を入れてお札を探す。