レオの知り合い?
もしかして、会わせたい人っていうのは、この人のこと?
私はジンと呼ばれた青年を見た。
見た目は私と同じくらいの年で、スラーっとした体型だ。レオの漆黒の髪とは対象的に銀色の髪。
この人もまた目鼻立ちがはっきりしていて、モテそうな風貌をしていた。
「おー久しぶりだな!
その格好、なかなか似合ってるじゃないか!」
ジンさんはレオの体を上から下まで流すように見て、二カッと笑った。
今、レオは制服を着ている。
天使の服装で行くと言ったため、私が無理矢理着せたのだ。
「そんなことはどうでもいい。お前に話がある。」
レオは特に恥ずかしがるわけでもなく無表情に事を進めた。
「はいはい、全くレオくんはせっかちさんなんだから。お客もいねえし、今日は休業でいいか!」
ジンさんも表情を変えず、そう言った。
「そのへん、適当座っててよ。今、茶だすから。」
ジンさんはドアにあるプレートを"close"に替え、カーテンを閉めた。そして厨房室に入って行った。
私たちはジンさんに言われた通り、窓際のテーブル席に座った。