そしてレオに連れられ辿り着いた先は、最寄り駅から下り電車で5駅向かったところにある小さなカフェだった。
入口のところに薔薇の植木や黒猫の置物があり、温かみのある雰囲気を出していた。
「ここに誰が?」
「入るぞ。」
レオは私の質問には答えず、ドアを開ける。"カランコロン"とドアに備え付けてあるベルが室内に響く。
お店の中はテーブル席が2つ、あとはカウンター席が3つあった。
テーブルやイスは全て木で出来ていて、室内はより木の香りが強かった。
壁にはランプがあり、中の蝋燭がこうこうと優しい光を出していた。
「いらっしゃいませ~!」
と中から人が出てくる。
このお店のオーナーだろうか?
「久しぶりだな。ジン。」
とレオが言う。