「それはそうと、理亜。今日は出かけるところがある。急いでくれ。」
「出かけるって、私も?」
「お前に会わせたい奴がいる。」
え…?…会わせたい奴って…。
今までこんな話なかったのに。
他人に無頓着なレオが会わせたい人って一体誰なんだろう?
もしかして、影がらみの…?
私はごくっと唾を飲み込む。部屋の空気がピリッと圧縮された気がした。
やはり事態は深刻なんだろうか。
私はレオの作ってくれたご飯を急いで胃に流し込む。
そして最後にコーヒーを一気飲み。
熱いのと苦いのと、お腹が一杯なのとで、一瞬戻しそうになるのを堪えて、私は出かける準備を始めた。