今まで顔に似合わないことばかり見てきたから、急にこんな年相応の態度をとられると、何だかこっちも恥ずかしくなってくる。
それに何だか微笑ましいなんて思ってしまうのは、やっぱり年を取った証拠なんだろうか。
「力が覚醒するまではオレのそばにいればいいから。今日はもう休め。」
レオはそう言いベランダの方まで歩いていく。
「どうしたの?レオ。」
レオの行動を不思議に思ってそう尋ねた。
「影がこの辺りにいないか見てくる。」
そう言うレオの背中から、バサッとあの時と同じ羽が出てくる。
「ちょ…っ!」
私に有無を言わさずレオはベランダから飛び立つ。
ベランダに立ちレオが飛び立って行った方を見ると、徐々に闇の中に消えていくレオの姿があった。
「もう少し目立たないように行動して欲しいよ。」
私はそうため息をついたが、
私を守るために一生懸命なレオに、少しずつ惹かれていってることに気づいていた。