"ドンッッ!!"


私は何かにぶつかり転んでしまった。手に持っていた札がヒラリと宙に舞った。



「いたたた…。ご、ごめんなさい…!」


「何やってるんだ?」


目の前に西野くんがいた。まさにベストタイミングだった。


私は西野くんに縋り付くように立ち上がる。




「た、大変なの!今ちょうど西野くんを探してて…!」

「影か?」


私はコクリと頷いた。

西野くんに会えたからか、少し安堵した。



「やはりここにも現れたか。」

西野くんはボソッと呟いた。



「やはり…ってことは、学校に現れることが分かってたってこと?」

「ああ。影はどこにでも現れる。…しかし、予想よりも早いな。」


西野くんは真剣な面差しで言った。