「天界にも女神がいた。500年前、影との戦いで女神は自分の命を犠牲にして、天界を守った。天界は命の再生をする。天界がなくなれば、お前たちの生きるこの世も破滅することになる。」


犠牲…?破滅…?

私の頭の中では疑問符が飛び交っていた。



「女神は自分の命の半分で天界に強力なバリアを作った。そして残り半分の命はこの世に飛び散り、人間の体内で成長していった。そして生まれたのがお前だ。」



西野くんは私を指差した。



女神の生まれ変わりと言われた過程は分かった。でもいきなりそれを信じろと言われても無理な話。

私の中では既にファンタジーの世界の話で、イマイチ危機感を持てなかった。




「…じゃあ、私は一体どうしたらいいの?」


「力が覚醒するまで、オレのそばにいろ。お前が影の手に落ちれば、天界も壊れる。そうすればお前たち人間も破滅だ。オレは天界を守るため、お前を守る目的でこの世に来たんだ。」



そう言った西野くんの目は今まで見たことないほどの真剣な眼差しだった。