しんと静まり返った廊下を通り、ひと気のないところへ無言で進んだ。西野くんもそれに倣う。


「どういうつもり?何であなたがここにいるの?」

誰もいない多目的室に来て、扉の鍵を閉める。



「…どういうつもりも何も、お前を守るためだ。」

無表情で西野くんは答える。



「いや、守るって言ったって、この間札をくれたじゃない?それで十分でしょ?」

「あれは下級な影を寄せ付けないものだ。あれ以上のレベルの影が現れたら、お前、殺されるぞ。」


西野くんはため息をついた。


殺される…って言われても、何で私が殺されないといけないの?そもそも何で影は私を狙っているわけ?



この天使は本当に私を悩ますのが好きらしい。既に私は頭痛がしていた。