サクラが散った日。

あなたはただ立ち尽くし

涙すら流そうとしなかった。

あなたの夢を奪った私は

なにも出来なかった。

ごめん。そう言って泣いた私に

お前のせいじゃない。

あなたはそう言い切った。

その優しさが痛くて、苦しくて

でもあなたはきっともっと

背中に背負うものがあった。

その15歳という、

無邪気な背中に。

あなたを助けたかった。

いつでもあなたを助けるのは

わたしでありたかった。