レジを済まして外へ出ると、昨日手伝ってくれた人が一人で歩いて来た。
「あれっ!?来ないんじゃなかったの!?」
私を見てビックリしてる。
「神谷をイジめてやろうと思って。
どんな様子だった?」
ククッと笑いながら本当に楽しそうにしてる。
「めっちゃ落ち込んでたよ?
ってか、“会いたくない”って所項垂れて何回も言ってた」
その人も少し楽しそうだった。
「あ、こいつはサトル。俺の親友で、昨日のもう一人はレイタ。後から来るから先に言っとくよ」
「サトルさん?
あの、昨日はありがとうございました」
一応お礼を言うとニコッと笑って「宜しくね!」と手を差し出された。
反射的に手を出しかけたが、サトルさんの差し出した手に紅葉がコンビニの袋を引っ掛けた。
「うわっヒドイ!!
握手くらい良いじゃん!」「ムリ」
スタスタ一人で歩き出す紅葉。
意味が分からないがとりあえず追いかける。
大量に買ったから袋が三つもあってサトルさんは一番大きいのを持たされていた。
でも紅葉も重そうなのを二つも持ってたから「持とうか?」って聞いたらサトルさんが笑いだした。
「あははっ
女の子は持たなくて良いんだよ?」と。
そうなのか…と思いながら笑われた事に恥ずかしくなって俯いてると
「神谷もヒドイ奴だな。目腫れちゃってるじゃん」と
私の顔を覗き込んだ。